リサーチアクセラレーションプログラム

Research Acceleration Unitでは、若手研究者や大学院生が研究活動を大きく推進させるためスキルやtipsについての知識を共有できるワークショップやセミナーを企画し、開催しています。

セミナーやワークショップの開催にあたっては、開催意図や目的、及び、参加者が獲得できそうなスキル、tipsなどについて明確したいと考えています。そのため、研究者の活動をいくつかのステージ(研究計画と資金調達、実験とデータ解析、論文執筆、学会発表、広報・アウトリーチなど)に区分し、開催するセミナーやワークショップが、どのステージの研究活動に資するかが明確になるようにしています。

研究ステップに応じた研究力強化プログラムの提供

研究ステップに応じた研究力強化プログラムの提供

グラント・ライティング・プログラム

このプログラムでは、研究者が効果的な研究費申請書を書くために、研究ストーリーを構築して審査者に伝えるための方法やヒントを提供します。

デザイン・プログラム

このプログラムは、研究者が論文やプレゼンテーションのために効果的な図を作成することを支援します。図の作成方法やヒント、研究のストーリーを視覚化するためのイラストレーターの情報を提供します。

広報/アウトリーチ・プログラム

このプログラムでは、魅力的なニュースリリースを作成する方法やヒントを提供します。効果的な広報/アウトリーチの道筋を提示することで、研究者が国内外で効果的に研究成果を発信することを支援します。

Research Acceleration Program を
構築するにあたっての考え方/意図

研究ストーリーをつくる

アカデミアでは研究者が新しい知識を発見したら、そこで仕事が終わるわけではありません。新しく見出した有意義な知識は、学術論文誌などで公表し、他の研究者や一般社会の人々と共有する必要があります。他者に自分の研究を伝えるときに留意すべきことは、自分の研究にかかわる情報(目的、方法、結果など)のみを伝えるのではなく、自分の研究の意義や重要性を正しく理解してもらえるよう、広く共有されている学術的問題・社会的問題から自分の研究へとつなげる導入と、自分の研究成果から学術の発展や社会問題の解決へと繋げる展開を含めて1つのストーリーとして構築する必要があります。すなわち、学術的・社会的問題から徐々に焦点を狭めて自己の研究へとつなげる過程(俯瞰的視点 → 近接視点)と、自己の研究成果から焦点を再び広げて学術・社会へのインパクトにつなげる過程(近接視点 → 俯瞰的視点)をダブルピラミッド構造で説明することによって、第3者にも理解しやすい研究ストーリーを構築することができます。

TELLING YOUR RESEARCH STORY

相手に応じて研究ストーリーの語り方を変える

研究内容を伝える際には、伝える相手によってストーリーの語り方を変える必要があります。例えば、 学術論文誌に論文原稿を投稿する場合、原稿は同じ専門分野の研究者によって査読されますので、学術的観点から見た研究の意義、実験方法・解析方法の妥当性、実験結果の詳細を説明する必要があります。一方、新聞やソーシャルメディア(SNSなど)で自分の研究を広く社会に伝えたい場合は、専門用語を避け、学術研究だけでなく社会に与えるインパクトについて平易な文章で説明する必要があります。このように同じ研究について説明する場合でも、伝えるべき相手によって、研究ストーリーの語り方を適切に変える必要があります。

TELLING YOUR RESEARCH STORY

絵図を用いて研究ストーリーを伝える

研究論文、外部資金申請書、さらにはニュースリリースなどを通じて自分の研究を他者に伝える必要があるとき、通常は文章だけでなく、図やイラストも併用します。文章の場合と同じく、図やイラストの内容も伝える相手に応じて適切な内容にすることが重要です。例えば、研究論文の場合は実験方法や実験結果の説明するために、方法やデータの意味が明快に伝わるような図やグラフが複数枚必要とされます。一方、ニュースリリースでは、論文で用いられる実験データを示すグラフや図が使われることは稀であり、通常は研究テーマに関連した画像で人々の注意を惹くようなイメージが1枚使用されます。伝える相手に応じて適切な絵図を作成することで、研究ストーリーのもつアピール力をより増すことが可能となります。

TELLING YOUR RESEARCH STORY

大きな研究ストーリー(研究ビジョン)を構築する

多くの研究者は、そのキャリアの中で多数の論文を発表します。通常、同一著者から出された論文は多くは(もしくは、そのうちの何割かは)研究内容に密接な関連性があり、俯瞰的な視野から見れば同一の問題意識から始められた研究と見做せます。つまり個々の論文がもつ研究ストーリーは集まることによって、より大きな研究ストーリー(研究ビジョン)として統合できる可能性があります。逆の見方をすれば、概念的な研究ビジョンから小さな研究ストーリーを切り出すことによって実施可能な個々の研究になると考えられます。このような考え方は、研究チームを率いる上で重要です。研究チームのリーダーは各メンバーの研究ストーリーを作るだけでなく、研究ビジョンを掲げることによってチームが目指す研究の方向性をメンバー間で明確に共有できるようになります。このように、個々の論文レベルで必要な研究ストーリーと上位概念である研究ビジョンを並行して構築する能力は、シニアな研究者として成長する過程で強く求められる能力です。

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(文責:小川正)

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