Kyoto University Institute for the
Advanced Study of Human Biology

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2024.10.17

Article: Temporal variability and cell mechanics control robustness in mammalian embryogenesis

京都大学高等硏究院ヒト生物学高等研究拠点(WPI-ASHBi)/同大学院医学研究科 柊 卓志 主任研究者・教授、市川尚文 助教、築山智之 PRiMEコア長らの研究グループは、哺乳類の初期発生において、細胞分裂のタイミングが不均一であることが、以降の胚発生を正常に促すことを明らかにした論文を、2023年10月11日(米国時間)にScience誌にオンライン発表しました。


柊グループ提供


時空間上に存在する自発的かつ内在的なばらつきにもかかわらず、胚がどのようにして頑健に発生するかは発生生物学における長年の疑問でした。本研究では、哺乳類初期発生の定量的解析により、細胞分裂が次第に非同期的に行われるようになることを示しました。この時間的変動が大きくなることによって、エネルギー的に最適な細胞組織構造への収束が促進されることを明らかにしました。


論文情報

Fabreges, D., Corominas-Murtra, B., Moghe, P., Kickuth, A., Ichikawa, T., Iwatani, C., Tsukiyama, T., Daniel, N., Gering, J., Stokkermans, A., Wolny, A., Kreshuk, A., Duranthon, V., Hiiragi, T. (2024). Temporal variability and cell mechanics control robustness in mammalian embryogenesis. Science https://doi.org/10.1126/science.adh1145