Kyoto University Institute for the
Advanced Study of Human Biology

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2023.12.5

発疹の形状から蕁麻疹の体内メカニズムを解き明かす数理皮膚医学を創出 ~数理モデルと臨床医学の融合による新たな蕁麻疹治療法の開発へ~

Credits: Kanon Tanaka

京都大学高等研究院ヒト生物学高等研究拠点(WPI-ASHBi)/大学院医学研究科の 李 聖林 教授/主任研究者、広島大学大学院医系科学研究科の秀道広 前教授および高萩俊輔 同准教授らの研究グループは、数理モデルを活用して蕁麻疹(慢性蕁麻疹:CSU)の発疹(膨疹)の形状を解析し、その形態上の特徴を生体内の病理的メカニズムと関連付け、膨疹を5つのパターンに分類しました。さらに、このパターンを用いて発疹の幾何学的な診断基準を開発しました。そこで、105人の患者を対象にこの基準を適用したところ、本数理モデルと基準の有効性が実証されました。本研究は、発疹の形態に応じて蕁麻疹の体内メカニズムを解明するために数理モデルを使用した最初の研究であり、蕁麻疹の新規治療法の開発へ道を開くことが期待されます。

本研究は、2023年12月4日午前10時(英国標準時)に国際学術誌『Communications Medicine』にオンライン掲載されました。

詳しい研究成果は こちら

論文書誌情報

雑誌名 Communications Medicine
タイトル Mathematical-structure based Morphological Classification of Skin Eruptions and Linking to the Pathophysiological State of Chronic Spontaneous Urticaria
著者 Sungrim Seirin-Lee, Daiki Matsubara, Yuhki Yanase, Takuma Kunieda, Shunsuke Takahagi, and Michihiro Hide
DOI 10.1038/s43856-023-00404-8