永樂 元次

永樂 元次

PI

Position
教授
Research Field
発生生物学

研究概要

ヒトの脳はマウスに比べて1000倍近い数の神経細胞から構成され、胎生期において20倍もの時間をかけて作られます。また、脳はその形状および機能において種特異性が高いため、その発生過程の多様性も大きいことが知られています。しかし、脳の種特異性を生む分子基盤や細胞動体はほとんど明らかにされていません。

私たちの研究室ではこれまでに、マウスおよびヒトの多能性幹細胞(ES/iPS細胞)から、層構造を持つ大脳組織や網膜組織(神経オルガノイド)を培養ディッシュ内で自己組織化的に形成する技術を開発してきました。また、神経オルガノイドの形成過程を細胞生物学的手法および数値シミュレーションを用いて解析・予測することで、自己組織的なパターン形成や形態形成の分子・細胞メカニズムを明らかにしてきました。さらに、これまでの研究によりin vitroのオルガノイド誘導培養系においてもマウスおよびヒトの種特異的な発生様式の違いは再現されることを明らかにしています。そこで、本研究グループでは様々な種由来の多能性幹細胞を用いて神経組織の発生素過程を再現し、1細胞遺伝子発現解析、エピゲノム解析、イメージング解析および数値シミュレーションなどの技術を用いて比較解析することで、不明な点の多い種特異性を生むメカニズムの細胞・分子レベルでの理解を目指します。また同時に、より多様な機能をもつ複雑なオルガノイドを形成するための幹細胞制御技術や人為的に発生時間スケールを制御する技術の開発にも取り組み、将来の再生医療や創薬に寄与したいと考えています。

図

論文

Okuda S, Takata N, Hasegawa Y, Kawada M, Inoue Y, Adachi T, Sasai Y, Eiraku M. (2018) Strain-triggered mechanical feedback in self-organizing optic-cup morphogenesis. Sci Adv. 4, eaau1354.

Sakaguchi H, Kadoshima T, Soen M, Narii N, Ishida Y, Ohgushi M, Takahashi J, Eiraku M, Sasai Y. (2015) Generation of functional hippocampal neurons from self-organizing human embryonic stem cell-derived dorsomedial telencephalic tissue. Nat Commun. 6, 8896.

Kadoshima T, Sakaguchi H, Nakano T, Soen M, Ando S, Eiraku M, Sasai Y. (2013) Self-organization of axial polarity, inside-out layer pattern, and species-specific progenitor dynamics in human ES cell-derived neocortex. Proc Natl Acad Sci USA. 110, 20284-20289.

Eiraku M, Takata N, Ishibashi H, Kawada M, Sakakura E, Okuda S, Sekiguchi K, Adachi T, Sasai Y. (2011) Self-organizing optic-cup morphogenesis in three-dimensional culture. Nature. 472, 51-56.

Eiraku M, Watanabe K, Matsuo-Takasaki M, Kawada M, Yonemura S, Matsumura M, Wataya T, Nishiyama A, Muguruma K, Sasai Y. (2008) Self-organized formation of polarized cortical tissues from ESCs and its active manipulation by extrinsic signals. Cell Stem Cell. 3, 519-532.

Contact M.Eiraku

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