京都大学ヒト生物学高等研究拠点(WPI-ASHBi)では、多くの融合研究を推進し、「ヒトの成り立ちの根本原理を解明すること」を目標としています。この目標達成に向けて研究を強力に推進するため、拠点内に「単一細胞ゲノム情報解析コア (SignAC)」を設立しました。
ゲノムは、染色体高次構造制御、エピジェネティック制御、転写制御、転写後制御といったあらゆる制御層で、細胞ごとに特徴的な様態を示します。こうした細胞ごとのゲノム様態を読み取ることは、細胞の究極の集合体である「ヒト」の成り立ちを理解する上で不可欠です。SignACは、単一細胞レベルでのこれらゲノム情報の解析を可能にするため、世界最先端の網羅的計測手法や解析技術の導入および開発に取り組みます。それら最先端技術を拠点内の研究者に提供することにより、ASHBi で実施する研究を総合的に支援します。
さらに、SignACは、ASHBiだけでなく京都大学内外の生命科学研究を多方面から広く支えることを目指します。コアファシリティを適切に維持・管理し、利用者への技術トレーニング等も定期的に実施することで、拠点内外の研究者が最先端技術を円滑に活用できる体制を構築します。これらの活動により、拠点内外の研究者と密に連携し、国際的な研究環境を構築することによって、さまざまな融合研究創出の起点となることを目標とします。