藤田 みさお

藤田 みさお

PI

Position
特定教授
Research Field
公衆衛生学、社会健康学

研究概要

生命倫理学とは、先端科学技術の発展に伴い、従来の価値観ではその是非が判断できないような「倫理的課題」を扱う学際的な研究領域です。例えば、ヒト幹細胞由来の人工生殖細胞からヒト胚を作製してもよいのか、神経活動を有するヒト脳オルガノイドに道徳的配慮が必要となる要件とは何か等、将来社会が直面し得る課題に事前に取り組み、対応できるように備えます。また、適切に研究が行われるための規制や手続きのあり方についても検討します。新しい科学技術が社会で信頼されながら発展していくためには、こうした倫理的課題についても研究し、社会の中で開かれた議論を行うことが不可欠です。

そこで、私たちの研究室では次のような取り組みを行っています。

1. 理論研究:ヒト胚オルガノイドやヒト脳オルガノイドの道徳的地位に関する文献研究等、倫理的観点から検討すべき課題の抽出と整理を行い、哲学的な議論を深めます。
2. 調査研究:理論研究で得られた知見を踏まえて、人工生殖細胞作製やヒト胚へのゲノム編集等に関する一般市民や自然科学研究者を対象とした意識調査等を実施しています。
3. 政策提言:理論研究から抽出した論点や課題、調査研究の結果等を内閣府や文部科学省等の規制策定の場に提供し、そこでの議論に民意や研究者の意向を反映させることを目指します。
4.アウトリーチ活動:研究成果を社会に広く発信することで、社会的議論の創生を試みます。本拠点の他の自然科学研究者らと協働しながらこれらの研究を発展させ、文理融合の新たな研究モデルの構築を目指します。

図1

図1. 意識調査で用いた人工生殖細胞作製研究の説明図

図2

図2. 意識調査で用いたヒトの細胞にゲノム編集を行う研究の説明図

論文

Fujita, M. and Tabuchi, K. (2019). A rebuttal to Akabayashi and colleagues’ criticisms of the iPSC stock project, Journal of Medical Ethics, online first.

Sawai, T., Hatta, T., and Fujita, M. (2017). The Japanese generally accept human-animal chimeric embryo research but are concerned about human cells contributing to brain and gametes, Stem Cells Translational Medicine, 6, 1749-1750.

Sawai, T., Hatta, T., and Fujita, M. (2017). Public attitudes in Japan towards human-animal chimeric embryo research using human induced pluripotent stem cells, Regenerative Medicine, 12, 233-248.

Fujita, M., Hatta, T., Reina, O., and Akabayashi, A. (2016). The current status of clinics providing private practice cell therapy in Japan, Regenerative Medicine, 11, 23-32.

Ikka, T., Fujita, M., Yashiro, Y., and Ikegaya, H. (2015). Recent court ruling in Japan exemplifies another layer of regulation for regenerative therapy, Cell Stem Cell, 17, 507-508.

Contact M.Fujita

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